シルバー精工、民事再生手続きを開始

 シルバー精工は、9月27日の取締役会で民事再生手続開始の申請を行なうと決議、同日、東京地方裁判所に申請し、受理されたと発表した。

 同社は1952年に家庭用編み機の製造・販売会社として設立。その後、タイプライターや活字プリンタ事業に進出して事業を拡大してきた。最近では、デザイン家電ブランド「conof.(コノフ)」からシュレッダーや電話などを発売したり、ハーズデザイン実験デザイン研究所のデザインブランド「METAPHYS(メタフィス)」の家電製品を製造していた。

 しかしシルバー精工によれば、「思うように事業展開ができず、売り上げの減少を食い止めることができず」赤字計上が続き、2010年には2回の不渡りを発生。銀行取引停止に伴って、2011年1月28日に東京証券取引所第1部の上場が廃止されていた。2010年4月~2011年3月の期間における、同社の純損失は約10億8,905万円。

 その後、自力での再生を目指し、資金支援候補者との交渉を続けてきたものの、最終的な決定に至らなかったため、9月27日の取締役会にて民事再生手続開始の申請を決定した。今後については、裁判所や監督委員のもと、再生に向けて全力を尽くすとしている。

 なお、conof.シリーズの販売については、4月にて終了している。






(正藤 慶一)

2011年9月28日 14:38