東北電力、豪雨被害で水力発電所27カ所が停止中

~46万kWの第二沼沢揚水式発電所が最大

 東北電力は10日、新潟・福島豪雨による水力発電所の被害状況を公開した。

 10日現在で停止している水力発電所は、福島県内が16カ所、新潟県内が11カ所で、合計27カ所となっている。認可出力の合計は約137万kWに達する。東北電力の水力発電所は、全部で209カ所、出力は242万kWであり、出力では過半数を超える重大な被害を受けたことがわかる。

 水力発電所の実際の出力は出水の状況により変動するが、被害を受けた水力発電所全体で、約100万kWの供給力が見込まれていたという。

 すでに、五十沢(いかざわ)発電所(1,710kW)、宮川発電所(820kW)は復旧したが、被害を受けたほとんどの発電所は「発電所の浸水被害あり」または「設備の健全性確認が必要」という状態。

 停止している発電所の中でも、福島県大沼郡にある第二沼沢発電所は、認可出力が46万kWと大きい。しかも、夜間に水を汲み上げ、昼の電力需要ピーク時に発電する揚水式発電所のため、昼のピーク時の需要がふくらむ夏期には重要な存在だ。この発電所の状態は「検討中」となっている。






(伊達 浩二)

2011年8月11日 00:00