大塚商会、放熱と光の拡散に優れた60WクラスのLED電球

~韓国のFAWOO Technology製

「LumiDas-B(ルミダスビー)」。左が昼光色相当、右が電球色相当
 大塚商会は、60W相当の明るさを備えたLED電球「LumiDas-B(ルミダス ビー)」など、LED照明4シリーズを3月末に発売する。価格はオープンプライス。LED電球の店頭予想価格は、電球色タイプ、昼光色タイプいずれも3千円台前半。ラインナップの詳細は以下の表の通り。

製品名LumiDas-B(ルミダス ビー)
品番BLO6-100/120VE26S(W)BLO6-100/120VE26S(P)
光色WARM(電球色相当)PURE(昼光色相当)
色温度3,000K5,300K
全光束390lm480lm
白熱電球と
比較した明るさ
白熱電球60W相当白熱電球80W相当
調光器対応-
密閉器具対応
サイズ63×109.5mm(直径×高さ)
消費電力5.8W
寿命40,000時間
店頭予想価格3千円台前半


 LumiDas-Bは、一般家庭の電球ソケットとして採用されているE26口金に接続できるLED電球。白熱電球60Wタイプと同等の明るさを備えながら、5.8Wという少ない消費電力を特徴とする。

 また、電球の放熱部には、熱伝導率が高いポリカーボネートを採用。照明から発生する熱を効果的に外部に放出することで、長寿命と信頼性を確保しているという。

 さらに、LEDを電球の中央ではなく、電球の外周に沿うように配置。これにより、指向性が高いLEDの光が、白熱電球のように周囲に丸く広がっている。同社によれば、白熱電球と“まったく同じ明るさ”としている。

 なお本製品は調光器には非対応だが、今後は対応する製品も発売する予定という。

電球色タイプ。放熱部に手を触れてみたところ、ほんのりと温かい。熱すぎて持ちにくいことはなかった昼光色タイプも同様だったよく見ると、電球をグルリと回るようにLEDが配置されている
電球の周囲に光が広がっている約60~70cmほど離れた床面の照度を計ったところ、632lxと表示された(昼光色タイプの場合)電源を消したところ。乳白色のグローブ部に、LEDが透けて見える

 本製品のメーカーは、韓国のFAWOO Technology(ファウテクノロジー)。大塚商会の取締役兼上席常務執行役員 高橋俊泰 MRO事業本部長は、ファウテクノロジーのLEDを導入した理由について“放熱技術”と“光の拡散技術”を指摘。「(ファウテクノロジーは)放熱と光の拡散について特許を持っている。特に放熱技術は、我々が検証した中では一番優れている。また、LEDのチップはすべて日本製(日亜化学工業、豊田合成製)なので、製品としての信頼度も高い」とした。

 大塚商会の執行役員 後藤和彦 プロダクトプロモーション部長も、ファウテクノロジーについて「最初から世界をターゲットにLED照明を作っているメーカー。韓国のLED照明市場では、51%という圧倒的なシェアを誇っている」と評価。また、新製品の販売方法については「これまでの照明のビジネスでは、大手の照明メーカーがハウスメーカーやゼネコンなどを使ってお客様にお届けする、というのが日本独特の体質だった。大塚商会は、これまでのルートとは別に、2,500名の営業、楽天市場やメールを用いて、IT系ビジネスパートナーなどお客様に直接商品を紹介したい」と説明した。量販店での販売も予定しているという。

大塚商会 取締役兼上席常務執行役員 高橋俊泰 MRO事業本部長大塚商会 執行役員 後藤和彦 プロダクトプロモーション部長
ファウテクノロジーのLEDの特徴は“放熱技術”と“光の拡散技術”。LEDチップ自体は日本製となっているファウテクノロジーは欧米、アジアに広く販売拠点を構えている。後藤氏も「最初から世界をターゲットにLED照明を作っている」と評価韓国のLED市場では51%というシェアを誇っている
大塚商会では、従来の販路のほか、営業やビジネスパートナー、ネット通販を通じて販売していくという新宿駅大ガード前にある自社広告塔も、実はLEDを採用している

 LumiDas-Bのほかに市場に投入するLED照明は、水銀灯との交換を目的とした高出力モデル「LumiDas」、投光灯「LumiDas-SL」、器具一体型の蛍光灯「LumiDas-FS」の3モデル。会場では、2009年12月から発売されている、キャンドル型のLED電球「LumiDas-CL」も展示された。

水銀灯との代替を狙った高出力タイプ「LumiDas」。工場や倉庫、ガソリンスタンドなどに展開されるという「LumiDas-SL」は、工場や倉庫、景観照明や運動競技場の投光灯として使用される器具一体型の蛍光灯「LumiDas-FS」。使用分野はオフィスや倉庫、駐車場など
「LumiDas-CL」は、2009年12月に発売されたE26口金用のLEDライト。ホテルやレストランなどの間接照明や、一般家庭での使用を想定しているあまり見かけない形状だが、光は広がっている



(正藤 慶一)

2010年3月15日 17:02