趣味の節電道入門

第20回:自治体の節電キャンペーンを活用する

 夏の間、さまざまな自治体が、地域の節電・省エネ効果を高めるため、「クールシェア」を推進している。家庭のエアコンを止めて、公共施設や店舗などの「クールスポット」で暑さをしのぐことで、エネルギーの使用量を抑えようという試みだ。

 やり方は自治体によって若干異なるが、公共施設などのクールスポットをWebサイトに掲載したり、期間中の入館料や公共交通機関の料金が割引されていたりすることもある。

 筆者もよく近所の喫茶店やファミレスでパソコン仕事をしているのだが、その間は自宅のエアコンが止まっているので、これも一種の「クールシェア」と言えるだろう。

 さて今回、各自治体の「クールシェア」「クールスポット」について調べ、リンク集を作ろうとしたのだが、数が多いので断念してしまった。代わりに、クールシェア事務局によるWebサイト」「COOL SHARE」がリンク集としても充実しているので、紹介しておく。また、「お住まいの地域+クールスポット(クールシェア)」で検索しても情報が出てくるかもしれない。

「COOL SHARE」には、クールシェアに取り組む自治体へのリンク、クールシェアの方法などの情報が掲載されている
外出先でも近くのクールスポットが検索できる「シェアマップ」は、スマホでも使える。チェックイン機能も備える

エコポイントは節電初心者の方が有利!?

 さらに自治体によっては、節電に取り組むことで地元の店舗などで使えるポイントが付与される制度もある。筆者が住む東京都中野区では「なかのエコポイント」が実施されていたので参加してみた。

 節電によってポイントが貯まるのは、「なかのエコポイント」制度の「CO2削減コース」。電気だけでなく都市ガスの使用量削減でも、ポイントがもらえ、区内で使用できる商品券やプリペイドカードに交換できる(500ポイント単位)。参加資格は、中野区在住であること。中野区民以外には関係ないので、なるべくさくっと説明したい。

 参加すると台帳が送られてくるので、そこに電気とガスの使用量のお知らせを貼っていく(参加から1年間分)。前年より削減された分がポイントになるのだが、電気は10kWh、ガスは1立方mの削減につき約30ポイント、7月末までに登録していれば、7~9月の電気使用量が前年比で15%以上削減されていれば1,000ポイント、20%以上の削減で1,500ポイントがもらえる。

 ポイントの対象となるのは前年比なので、以前から節電を進めてきた世帯はそうでない世帯に比べて不利だ。だが、これに代わるいい方法も思いつかないし、自分は早くから節電してきた分、電気料金で得しているから「まぁいいか」という気持ちである。これから節電を始める人は、確実に電気料金節約とポイントの二重取りができるだろう。

参加申し込みは、電子申請もしくは紙の申込書を郵送、FAX、窓口へ持参する。IT系ライターのはしくれとして電子申請してみたが、紙で提出する方が断然楽です
参加登録が完了すると、電気やガスの「ご使用量のお知らせ」(検針票)を貼る台帳が送られてきた。12ヶ月分を貼り終えたら中野区役所に提出する
九州7県では、企業とタイアップし、節電や省エネ製品の購入でもらえる「九州エコライフポイント」を実施。ポイントはコンビニや道の駅で利用できる。※現在、参加者の募集は締め切られている。http://q-ecolife.com/

小口 覺