趣味の節電道入門

第18回:「冷たい枕」で熱帯夜でもエアコンいらず

 よく「枕が変わると眠れない」なんて言いますが、あたくしは、そんな風になったことはございません。というのも、普段枕をしないんですよ。

 きっかけは、肩や首の凝り。昔は肩凝り防止に素材や高さを調整したオリジナル枕を作ったり、バスタオルを丸めたのを枕がわりに使ったりしてたんですが、そのうち枕なしが一番快適なんじゃないかと気づきましてね。かれこれ10年以上は、枕なし生活です。

 なので、旅行や出張先でも枕はしません。なので、眠れなくなることもありません。って、理屈がちょっとおかしいですが。

 はい、文体がいつもと違っており、ちょいと落語調。話のマクラをあえて長めにしてみましたように、今回のお題は「枕」です。まだまだ暑さで寝苦しい夜があるので、冷却枕で節電という試みであります。

 とりあえず、冷却枕と呼ばれる製品を2つ購入してみました。ダンロップホームプロダクツの「やわらか雪枕W(以下「雪枕」)」と、アイリスオーヤマの「さらっと快適 冷却ソフトまくら ロングサイズ(以下「冷却ソフトまくら」)」。どちらもジェル材が入っており、冷凍庫で冷やして使用するタイプです。

 両製品のアピールポイントは、「雪枕」が2種類のジェルを使用し、やわらかさと持続時間を両立させていること、「冷却ソフトまくら」も凍らないジェルを使用、さらにメッシュ地のカバーが付いていることです。

 冷却時間は、いずれも8時間以上と指定されています。保冷持続時間は、「冷却ソフトまくら」が4~8時間。「雪枕」の方は記述がありません。

ダンロップホームプロダクツ「やわらか雪枕W」購入価格は530円
アイリスオーヤマ「さらっと快適 冷却ソフトまくら ロングサイズ」。購入価格は1,196円
サイズはほぼ同じ。「冷却ソフトまくら」(下)は値段が約2倍ですが、メッシュカバーが付属します

使用感はほぼ互角

 「雪枕」のほうはカバーがないので、バスタオルを巻いて使用しましたが、両者に大きな使用感の違いは感じられません。最初の冷たさや硬さは似たようなもんです。だいたい眠っている間の記憶はございませんし。

 凍らずやわらかいジェルといっても、実際には多少の硬さはあります。そして使い始めはかなり冷たい。このまま眠ってしまって頭の血流は大丈夫だろうかと、ちょっと心配になるぐらいです。肩凝りの酷い人はキンキンに冷やさない方が良いかもしれませんね。

 冷たさの持続時間ですが、寝返りを打ったりして枕が頭の下にない状態もあるためか、どちらも6~8時間はいけます。使い始めよりも、何時間か後の方が冷たさは和らぎ、ジェルも軟らかくなっているので気持ちがいいです。なんとか、このちょうど良さを持続し続ける製品はできないものでしょうか。

 頭寒足熱というように、頭だけ冷やすぶんには風邪も引きにくいでしょうし、少ないエネルギーで涼しさを感じることができます。このところ、睡眠中にエアコンをかけないと汗だくになっていましたが、ほとんど寝汗をかくこともなくなりました。

 以上、「枕が変わって眠れるようになった」というお話でした。

小口 覺