ぷーこの家電日記

第89回:釣って揚げて食す。江戸前天ぷらが美味しい!

 以前から魚釣りしてみたいなぁと思ってはいたが、何からどう準備すれば良いかも分からないということもあり、今までやったことがなかった。

 ここ数年、周りにちらほらと釣りが趣味な人がいたりなんかして、ますます釣りがしてみたい欲が湧いてきた。

 そして去年、引っ越した家の近所にハゼが釣れる川があるということで、念願の釣りデビューを果たした。まったりと釣りをしながら過ごす時間は、犬の介護の合間のちょっとした休憩でとても楽しかった。今年はハゼではなく、もっと大物を釣りたい欲求が! 釣りたいというよりも食べたいだけかも(笑)。

 そして今年は人生初の釣り船へ。昼頃出港してキスを釣った後にさらに夕方から夜にかけてアナゴを釣るというリレー船に乗った。初心者でもOKということで、竿などもレンタルできるし、船長さんが餌のつけ方や釣り方なども教えてくれるので安心。

 天気はいいし、風は気持ちがいいし、景色はいいし、あまりに気持ちが良くて、顔がニヤけっぱなし。

 船に乗り込んで1時間くらい移動してから、いざ釣り開始。私の第1関門は「餌をつけること」だ。餌には「アオイソメ」という、ミミズみたいなにょろにょろの虫(?)を使うのだが、去年ハゼ釣りをした時に、どうしても触れなかった。とても気持ちが悪いのだ。

 でも、船釣りに行くことが決まってから、毎日毎晩私はイメージトレーニングに励んできた(笑)。何度もイメージを重ねてきたのだ。いけるぞー! といざ実践。「ひっ。ひぃっ」と小さい声を出してしまったものの、イメージトレーニングの成果! 初めて触れた!

 行く前は、「釣りすぎたらどうする? 江戸前です! って実家にでも送ってあげようか」なぁんて話していた。取らぬ狸の皮算用とはまさしくこのことで、釣果はイマイチ(笑)。それでも、初めて自分で釣り上げた時のあの感激ったらたまらない。「私、確実に釣りにハマるわ」と確信した。

 そしてしばらくするとあいつがやってきた。「船酔い」だ(笑)。キス釣りの途中から、「あ、ちょっとヤバいかも」という感覚が襲ってきた。次第に青ざめ目が虚ろになっていく私。それでも「気合だ! 釣りを続けたい!」と頑張っていたのだが、気持ちの悪さが波とともに襲ってくる。

 気分が悪い時には近くを見ないようにする。ということで、遠くを見ながら釣っていたが、そうも言ってられないのは餌をつけるとき。手元を見ながら餌を付けていると猛烈に気持ちが悪くなる。切り忘れた長い爪のせいで、中々餌が付けられずにますます気持ちが悪くなる! 夫に餌を付けてもらいながら、ふらふらしながらキス釣り。いやぁ。船酔いは本当にしんどい!

 キス釣りのポイントからアナゴ釣りのポイントの間、ぐったりしながら「気持ちわるい……」という私を横目に、もぐもぐと「空の下のおにぎりは最高だねー!」とおにぎりを食べる夫。羨ましい(笑)。

 私も胃に何か少し入れた方がいいのかも。と思い食べたら、最高潮に気持ち悪くなってトイレで戻した(笑)。ところが、それから少し復活したのである。怪我の功名ということかもしれない。少し気分が悪いものの、アナゴ釣りもなんとか最後までできた。そして釣れたのである!

 潮風で髪の毛はバッキバキのバッサバサ。化粧もほぼ剥がれ落ち、青ざめて汚い姿は、もう人様に見せられないようなホラーだ(笑)。帰ってきて陸に上がってからも、「地面が回ってるー」という感じで、フワフワと波の上にいるようだった。

 23時近くに帰宅し、湯船に浸かって疲れを癒し、そのまま釣ってきたキスとアナゴを食べちゃうぞ!!! 夜遅いけれど、目の前に最高に新鮮で美味しそうなキスとアナゴがあるんだもの! これを食べずに寝られるだろうか、いや寝られない。

 ということで、さっそく天ぷら! 卓上電気フライヤーに油をドボドボと注ぎ、衣を薄く付けてサクッと揚げてカリっと食べる。もんのすごくふわっとサクッとほろっとして美味しい。「美味しすぎる!」って表現がぴったりかもしれないほど美味しい!!!

 一口食べた瞬間に、自分が船酔いであんなに苦しい思いをしたということをすっかり忘れてしまって、「美味しい!!! 次はもっといっぱい釣りたい!!!」なぁんて、再び釣りに行く気マンマンになってしまったのだ。

 今年の夏は色々釣りに行くぞー! キスももっと釣りたいし、アナゴももう1回行きたい。マダコとかアジとかも釣りに行きたいな!

 電気フライヤーが楽チンで便利すぎてついつい天ぷらになっちゃうけれど、もっと釣れたらバリエーションを増やして釣りたてのお魚を満喫したいと思います。

 こんだけ船酔いつらいなんて書きつつ、船釣りは非常にオススメであります(笑)。楽しかったよ!

徳王 美智子