老師オグチの家電カンフー

「バナナスタンド」はコロナ禍におけるマストアイテム

カンフーには広く「訓練を積み重ねる」といった意味があります。「老師オグチの家電カンフー」は、ライターの小口覺が家電をネタに、角度を変えてさらに突き詰めて考えてみるコーナーです
Amazonでは特集が組まれるほどバナナスタンドの種類がある

何かネタはないかなーと、Amazonをぷらぷらしていて、バナナスタンドなるアイテムを見つけました。バナナ好きには常識なんでしょうが、バナナを房の付け根から吊すものです。素材は木製やステンレス製、デザインもさまざまな製品が売られています。

バナナを吊しておくことで、傷みを遅くするとか美味しく追熟するとされていますが、ネットで調べると、傷むのは変わらないといった否定的な記事も。まぁ、見た目のおもしろさや華やかさが主な目的なんでしょうね。テーブルに黒くなったバナナがペタッと置かれているのはみすぼらしいですからね。

で、思ったんですよ。これ、マスクを掛けておくのにも使えるじゃないかと。実際に使ってみると、予想通りに便利。布の部分が他の物に接触することがなく、乾燥しやすいので清潔を維持しやすい。日光が当たる場所なら紫外線消毒もされそうです。

価格はだいたい1,000円前後。コロナで需要が高まったアイテムはたいてい割高になるのに、そもそもレッドオーシャンぎみだったバナナスタンドはリーズナブル。いやこれ、買わない理由なくないですか? すでに気づいてマスクスタンドとして導入している人も多そうです。

売れ筋っぽい1,000円の製品を購入。まさかのMade in Japanであった
マスクを掛けるのにピッタリ
懐かしのアベノマスクにも対応

もう売る方も、商品名をバナナスタンドからマスクスタンドに変えたらいいんじゃないですかね。人によるでしょうけど、バナナって週に1本食べるか食べないかぐらいに対して、マスクはほぼ毎日使いますからね。この先ワクチンの接種が進もうとも、日本人はその性格上マスクをし続ける気もしますし。自宅に1人1台バナナスタンド。飲食店などの施設でも客席分導入されるかもしれません。

知能がおサルさん並みだからでしょうか、バナナスタンドに一財産築ける可能性を感じてしまいました。以下、そんなバナナ禁止でよろしくお願いいたします。

バナナスタンドが来るまでは、デスクライトやモニター裏のアームが、マスクの掛け場所だった
もちろんヘッドホンスタンドとしても
メガネの置き場所としても。キーホルダー掛けにも使えそうだし、本当にバナナスタンドは万能ですね
本来の用途であるバナナを。200円もしないバナナが少し豪勢に見えます
小口 覺

ライター・コラムニスト。SNSなどで自慢される家電製品を「ドヤ家電」と命名し、日経MJ発表の「2016年上期ヒット商品番付」前頭に選定された。現在は「意識低い系マーケティング」を提唱。新著「ちょいバカ戦略 −意識低い系マーケティングのすすめ−」(新潮新書)<Amazon.co.jp>