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日立、“オールメタル”を2口搭載するIHクッキングヒーター

~左右両口でアルミ/銅鍋が使用可能

サイレント ケムレス HT-C20TWFS
 日立アプライアンス株式会社は、左右のヒーターが銅・アルミ製の鍋に対応したビルトイン型のIHクッキングヒーター「サイレント ケムレス」7機種を、8月1日より発売する。最上位モデルの「HT-C20TWFS」の希望小売価格は418,950円。

 同社のIHクッキングヒーター「サイレント ケムレス」シリーズの最新モデル。同シリーズでは左右と中央の3カ所にヒーターを備えているが、使用できる鍋は鉄とステンレスが中心で、アルミや銅などの鍋も使用できる「オールメタル」仕様を採用したのは、従来シリーズでは右のヒーターのみだった。本製品では、本体内部の回路基板を2003年の機種「HTW-4GE」の約1/3に小型化した高効率ハイブリッドパワー回路「BBFB回路」と、業界NO.1の低騒音を持つという「静音Sカーブターボファン」を採用することで、左右のヒーターをオールメタル仕様とすることに成功。これにより、左右いずれのヒーターでも、アルミ・銅鍋使用時で「業界No.1」という2.6kW出力の大火力(鉄・ステンレス素材では「業界トップクラス」の3.0kW)を使って、炒め物やステーキも仕上げられるという。なお、中央のヒーターには鉄・ステンレス鍋で1.6kWの出力を持つIHヒーターを採用する。

 また加熱方式には、トッププレートの表面温度を鍋底の温度以上に熱しない、日立独自の「ピュアIH加熱」方式を採用。このため、吹きこぼれた液体がプレートに焦げ付きにくく、簡単に拭き取り掃除ができる。


左右のヒーターはいずれもオールメタルに対応 回路基板を小型化した「BBFB回路」を新たに採用 回路のサイズは2003年の「HTW-4GE」の約1/3に縮小された

基盤ユニットの冷却には、新採用の「静音Sカーブターボファン」を採用 基盤ユニットの冷却システム。左端に「静音Sカーブターボファン」が設置されている 冷却時の空気の流れ。運転音はアルミ・銅鍋使用時で48dB、鉄・ステンレス時で35dBとなり、いずれも「業界No.1」だという

やかんのお湯を沸騰させた後のプレートに、わざと牛乳をこぼしてみると…… 「ピュアIH加熱」でプレートは鍋底以上に熱くならないため、こげつきが発生しない。写真のようにふきんでサッと拭くことも可能

 さらに、温度のセンサー機能も改良され、調理に応じた火力がよりスムーズに制御できるようになった。従来製品では、ヒーター部に4つの温度センサーを搭載しており、これらはトッププレート表面のガラスから伝わる鍋底の温度を検知していたが、本製品ではこれらに加えて、新たに鍋底の温度を直接検知する赤外線センサーを搭載した。この赤外線センサーは日立の独自開発による「高感度サーモパイル式」というもので、150℃から300℃までの範囲を素早く検知する特徴を持つ。このため、適温が約180℃の炒め物、約220℃のステーキ、約150~200℃の揚げものなど、調理に応じた火力が調節でき、ステーキの予熱時間は従来の1/5となる約50秒で完了する。また、食材投入後に下がった温度が復帰する時間も短縮できる。

 従来製品からは、食材投入のタイミングを音と光で知らせる「適温サイン」を継承する。また、鍋底の温度が300℃以上の高温になった場合もすばやく安全に制御するという。


ヒーター中央部の「SENSOR」と書かれたところから、光センサーが発せられる ヒーター内部に搭載されている赤外線センサー ガラスを透過して直接鍋底の温度を検知するため、検知時間は早い

光センサーは150~300℃の温度を素早く検知する このため、揚げ物や炒め物、ステーキの予熱時間、食材投入後の復帰時間が短縮される
揚げ物を調理中のようす

温度センサーを付けた鍋を、ヒーターに置いたり持ち上げたりを繰り返し、赤外線センサーの反応を確かめる実演 左の実演結果。赤外センサーの反応の早さがグラフにあらわれている

予熱が完了すると、食材投入のタイミングを音と光で知らせる「適温サイン」が作動する

 グリル機能では、上下のヒーターを交互に加熱する「水なし自動七輪交互焼き」について、上下の通電時間の比率を最適化。従来製品よりも、グリル内を素早く加熱し食材の旨味と栄養素を維持できるようになった。具体的には、サンマの塩焼き(5尾)では、調理時間が従来よりも1分短い18分となり、DHA(ドコサヘキサエン酸)の残存率は従来よりも10%多い約90%となった。また、おいしさの目安となるイノシン酸の残存率は従来と変わらない約90%となっている。

 この加熱方式により、鶏肉・トーストの調理も可能になり、同社では本製品のグリル機能を“オーブン”と称している。このほかにも、魚を焼く際の煙・ニオイをカットするバラジウム酸化触媒を本体内に搭載している。

 操作面では、加熱を開始するキーとメニューを選択するキーのどちらでも操作ができるように改良。また火力調整では、とろ火/弱火/中火/強火という4段階の火力を選択する際、従来は液晶画面に3色のバックライトを切り替えて表示していたが、本製品では4色で表示し、一目で火力が分かるように変更した。


上下のヒーターを交互に加熱する「水なし自動七輪交互焼き」は、上下の運転時間を最適化。おいしさとヘルシーさをアップするという グリルの操作パネル。使用しないときは本体内に隠れる仕様になっている サンマの調理中だが、煙とニオイを抑えるバラジウム酸化触媒により、煙が見えにくい

サンマの塩焼きのできあがり
鶏肉は皮がパリパリに焼ける
液晶は火力に合わせて4色表示が可能になった

 最上位機種のHT-C20TWFSの本体外形は749×559×231.5mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約28.5kg。グリル庫内スペースは280×360×124mm。電源は単相200Vを使用する。各モデルのラインナップは以下の通り。

品番トッププレート幅レンジフード連動オールメタル希望小売価格
HT-C20TWFS75cm ワイド左右418,950円
HT-C20TWS-414,750円
HT-C20TFS60cm 標準397,950円
HT-C20TS-393,750円
HT-C10TWFS75cm ワイド右のみ371,700円
HT-C9TWFS--319,200円
HT-C8WFS298,200円


 日立アプライアンス株式会社 常務取締役 家電事業部長の石井吉太郎氏は、日立のIHクッキングヒーターのシェアについて「現在は19%弱だが、本製品を発売することで20%超えを狙う」と語った。また同社では、2010年までにオール電化事業全般で、2008年度の14%から20%を超えるシェアを目標として掲げている。


日立アプライアンス株式会社 常務取締役 家電事業部長の石井吉太郎氏
本体内のパーツ
スケルトンモデル




URL
  日立アプライアンス株式会社
  http://www.hitachi-ap.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2008/06/0609b.html
  オール電化 関連記事リンク集
  http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/alldenka.htm

関連記事
日立、音と光で適温を知らせるIHクッキングヒーター(2007/06/21)


( 本誌:正藤 慶一 )
2008/06/09 17:38

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