株式会社日立製作所は、4月20日より、エアコンなどに使用されるファンモーターの効率と静音性を高めたマイコンとワンチップインバータICのセットを、家電メーカー向けに発売する。
ファンモーターとは、家電などの機器内部の熱を冷却したり、エアコンの送風に使用されるファン(扇)を回転するためのモーター。近年では、高い省エネを実現するため、効率の高さを特徴とした「永久磁石同期モーター」への転換が進んでいる。だが、低速回転の際に騒音がうるさかったり、モーターの製造段階で個体差や仕様の違いが発生するため、すべてのモーターで効率的な運転ができないという問題点があった。
本セットではマイコンに、モーターの回転速度や位相を制御するソフトウェアを採用。モーター回転速度や位相を検知し、外部から入力した速度・位相に合わせて運転を制御するという。同社ではこれにより、モーターの効率を従来製品に比べて15%アップさせ、騒音も35%低減できるとしている。
モーターは、回転数は100~1,100rpm、負荷は0~1.5Aの範囲内で対応する。同社は「汎用性に優れている」とし、効率の高さと静音性が求められるエアコンのファンモーターでも搭載できるとしている。
同社では本セットについて「省エネルギーによるCO2削減と快適な生活環境の提供に貢献」するとしており、今後は対応するモーターの範囲を広げ、製品の拡充を目指すというる。
■URL
株式会社日立製作所
http://www.hitachi.co.jp/
ニュースリリース
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2007/04/0413b.html
( 本誌:正藤 慶一 )
2007/04/13 18:22
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