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「SR-SW101」。左からホワイト、ノーブルブラウン
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ナショナル(松下電器産業株式会社)は、2段階の吸水過程を経ることで、米の甘みとうまみを引き出す炊飯器「SR-SW」シリーズ2機種を、5月21日に発売する。価格はいずれもオープンプライス。店頭予想価格は、5合炊きの「SR-SW101」が73,000円前後、1升炊きの「SR-SW181」が76,000円前後。
同社によると、炊飯過程の最初の段階で、約40℃で浸水すると、うまみの元となるオリゴ糖を生成する酵素が活性化し、約60℃にすると、グルコースの生成が促され、甘みがアップするという。従来機では約60℃のみで浸水していたが、SR-SWシリーズではまず、40℃で浸水した後に60℃で浸水させ、オリゴ糖とグルコースの双方を増やすよう炊飯プログラムを調整した。これにより、ご飯1杯あたり、従来機比約2.4倍のオリゴ糖が含まれるという。
また、従来機の最大の特徴だった、スチームで炊飯の仕上げと保温を行なう機能も強化した。従来機では、内釜の脇に備えたタンクから組み上げた水を、フタにあるステンレス板で加熱していた。新機種では、基本的な構造を踏襲しつつ、ステンレス板を2枚にした。これにより、従来、47Lだったスチーム量が1.3倍の63Lに増量。さらに吹き出し口を1カ所から2カ所に増やし、内釜全体にスチームを行き渡らせるように改良した。
従来の銅製の内釜に、新たに断熱効果のある中空ガラスビーズ入り樹脂をコーティングした。これにより、蓄熱性が10%向上。無駄なく火力が伝えられるという。
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炊飯プログラムに2段階の吸水過程を設けた
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従来機と比較。スチームが全体に行き渡っている
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水を熱するステンレス板と吹き出し口を2つにして、スチームの放出量を増やした
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SR-SW101のカットモデル
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従来機のカットモデル。ステンレス板は1枚
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内釜の右奥にスチーム生成用の水を入れる容器がある
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操作パネル
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IHヒーターを5段備える
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米飯のうまみと甘みが増す仕組み
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うまみ成分のオリゴ糖が従来機比で約2.4倍になったという
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従来機の釜と比較。右側の新製品の方は、サーモグラフィで白い(=温度が高い)状態になっており、蓄熱性が高い
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近年、健康指向の高まりで黒米、アワ、キビなどを混ぜた雑穀米が食べられるようになってきたが、SR-SWシリーズでは、スチーム機能により、雑穀米に含まれるポリフェノールを損なわずに炊けるという。沸騰終了後に釜内にスチームを充満させることで、ポリフェノールが損なわれる原因となる、酸素が増えるのを防ぐ。従来機では酸素濃度が4%だったのに対し、SR-SWシリーズでは2%となり、結果として炊飯後のポリフェノール量が約1.2倍になっているという。
5合炊きのSR-SW101の本体サイズは265×329×219mm(幅×奥行き×高さ)、重量は5.9kg。消費電力は最大1,210W。カラーバリエーションはホワイトとノーブルブラウンの2色となっている。
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炊きあがったところでフタをあけた
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SR-SW101で炊いた白米。しっかり炊きあがっているが、スチームで仕上げをしたことにより、余計な水分が飛んでいる
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SR-SW101で炊いた白米と雑穀米
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一般的なステンレス釜を使った場合の火力は約1.1kW(機器左下の数値)
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SR-SW101に採用された銅釜を使った場合の火力。約1.4kWになっている
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■URL
ナショナル(松下電器産業株式会社)
http://national.jp/
製品情報
http://ctlg.national.jp/product/info.do?pg=04&hb=SR-SW101
ニュースリリース
http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn070329-2/jn070329-2.html
( 本誌:伊藤 大地 )
2007/03/29 16:18
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