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ムービングドラム MVW-VD1
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三菱電機株式会社は19日、用途に合わせてドラムの角度を動かす洗濯9kg/乾燥6kgの洗濯乾燥機「ムービングドラム MVW-VD1」を5月上旬に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格は250,000円前後。
利用状況によって、ドラムの傾きを0/15/20度に切り替える機構が特徴の洗濯乾燥機。同社は、近年、業界で流行しているドラム式洗濯乾燥機において最後発になるが、「ドラム式の洗濯物の取り出しやすさ」と「縦型洗濯機の静音性と強力な洗浄力、洗浄スピード」の双方を兼ね備える製品として開発された。
取り出しの際は、腰を大きくかがめずに手が伸びる20度に、洗濯容量が6kg未満の際には、節水効果が高い15度に、6kg以上の大容量を洗濯する際には縦型洗濯機と同じドラムが垂直状態になる0度になり、洗浄力を高めるようになっている。
9kg洗濯の際の使用水量は116L。節水性という面では、ドラムを傾けて洗浄する方が使用水量は下がるが、同社では「洗浄力という基本性能、そしてニーズが高い静音性を重視した結果」とコメント。9kgを標準モードで洗濯するのにかかる時間は35分。同社では「業界No.1」としている。
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スケルトンモデル。モーターのユニットが見える
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取り出しの際、20度傾いていることによって、ドラムの奥にある洗濯物が見やすい
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操作パネル
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また、脱水時はドラムが高速回転し、騒音、振動が大きくなるが、このときも0度に設定し、重心を安定させることで、制振性、静音性を高めている。
乾燥時にはまず、0度の状態でドラムを高速回転させ、風を当てながら衣類の水分を落としきる「風乾燥」を行なう。その後、15度にドラムを傾け、衣類を舞い上がらせて温風を当てることにより、ふんわりとした仕上がりになるという。この構造により、6kgの乾燥が約145分と、従来機の約53%に短縮している。
ドラムは2つのモーターを動力として角度が制御される。ドラムのフチと取り出し口の間には、蛇腹状の「可変ラバー」で接続。角度に応じてラバーが伸縮することにより、水や温風、音のモレを防ぐようになっている。
洗浄時には、微細な泡で洗濯槽の汚れを落とす「マイクロバブル」が発生する。この機能では、パルセータ(洗濯槽の底にある水流を起こす羽)を回転させた際に生じる水流を利用して0.01mm以下の泡を生成。洗濯槽の黒カビの原因となる、洗剤の残りカスやぬめりなどを除去するという。
本体サイズは638×710×1,084mm(幅×奥行き×高さ)だが、奥行き54cmの防水パンにも設置できるという。重量は74kg。6kg洗濯~乾燥時の消費電力は2,782Wh。騒音は洗濯時28dB、乾燥時36dB。カラーバリエーションはパールホワイトとシルバーの2色が用意される。
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左からシルバー、パールホワイト
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取り出し時は20度になり、腰や腕に負担がかからないようになっている
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0度から20度まで角度が変わるドラムのイメージ図
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洗濯物が6kg以下の場合は節水性を高めるため、15度に傾ける
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パルセータの回転とドラムの回転を組み合わせ、より高い洗浄効果を引き出すという
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ドラムが高速回転する脱水や、洗浄力を必要とする大容量の洗濯の際は0度になる
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乾燥の際も、0度と15度の角度を使い分ける
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三菱電機 リビング・デジタルメディア事業本部 家電事業部長の田代正登氏
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三菱電機 リビング・デジタルメディア事業本部 家電事業部長の田代正登氏は「洗濯機では苦しい状況が続いたが、これで戦えるようになった。他社の製品と比べること自体が無意味になるような製品を今後も出したい」と語った。
■URL
三菱電機株式会社
http://www.mitsubishielectric.co.jp/
( 本誌:伊藤 大地 )
2007/03/19 15:04
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