ホームテック株式会社は、家庭内で家族同士がふれあう時間を自動で計測し、リフォームのプランニングに活用するサービス「ふれあい計測システム」を発表した。12月18日より、同社へリフォームの見積もりを依頼した家庭を対象に、無料で調査を行なう。
東京都を中心にリフォーム事業を展開する同社は、家庭内で会話の減少が社会問題化されていることに注目。暮らしの満足度を高めるには家族のふれあう時間の長さが重要として、本システムで集計したデータをもとにリフォームを行なうことで、家族間のすれ違いを解消してふれあいを深めるという。
計測方法は、家族それぞれがわずかな電波を発する携帯端末を腕に付け、部屋内各所に置かれたアクセスポイントがその電波を自動で読み取り、リビングのコーディネーター(集積装置)へと情報を発信するというもの。誰が、誰と、どの部屋に、いつからいつまで居たかを、30秒ごとに集計するという。携帯端末は重量が40g、サイズが34.5mm×49.5mm×17mm(幅×奥行き×高さ)。
各端末間の通信には、近距離無線ネットワークの規格の1つで、低消費電力・低コストを特徴とした「Zigbee(ジグビー)」を採用。無線なので配線工事が不要であり、一般的な2階建ての一戸建てなら問題なく使えるという。同社では、住宅業界でZigbeeを採用したのは初めてとしている。
集積したデータは建築士・プランナーが所見し、生活習慣や動線を考慮したうえで、リフォームのプランづくりに役立てるという。また、リフォームが終わった後に、改めて本システムを計測するサービスも行なう予定となっている。
一例として、父子の同室滞在時間が短い場合は、共通の趣味であるパソコンコーナーをLDKに設置するなどの提案を行なう。
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室内の各所にアクセスポイントを置いて計測する
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家族と一緒に居た時間が数値で算出される
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各部屋にどれだけ居たかのデータも収集される
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微電波を発する携帯端末。家族それぞれが身につける必要がある
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腕時計のように手首に着用する
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部屋内に設置するアクセスポイント。腕に付けた携帯端末のわずかな電波をキャッチする
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Zigbeeのモジュールは35mm×22mmとコンパクト
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調査期間は1週間程度。標準となる調査人数は5人、屋内の規模は5部屋としている。なお、今後は一般家庭へ貸し出しも予定しているという。
株式会社ホームテック セールスプロモーション部 部長の石原直之氏は、本システムを使うことで「客観的な数値を元にリフォームを行なえるので、依頼者の理想通りの、満足のいくリフォームが実現できる」と語った。
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発表会では測定の実演が行なわれた。携帯端末は実験用のため、普通よりも少々大きめのものを使用している
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お父さんがリビングに居るという設定では……
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集積装置の「リビング」欄に「お父さん」が表示される
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例えば、父子が同室に居る時間が短い場合は、パソコンコーナーをLDKに設置するなどのプランニングを行なう
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株式会社ホームテック セールスプロモーション部 部長の石原直之氏
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■URL
ホームテック株式会社
http://www.hometech.co.jp/
( 本誌:正藤 慶一 )
2006/12/12 18:41
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