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日立、自社生産初のドラム式洗濯乾燥機「ビッグドラム」を投入

~大型ドラムの採用で洗浄力など基本性能を追求

ビッグドラム BD-V1。左からプラチナ、ガーネット、シャンパンの各カラー
 日立アプライアンス株式会社は、ドラム式洗濯乾燥機の新製品として、「ビッグドラム BD-V1」を11月25日から発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は250,000円前後。

 「いよいよ日立が、自社生産品のドラム式洗濯乾燥機を投入する。自信を持って投入した製品」(日立アプライアンスの家電事業部長・石井吉太郎常務取締役)と位置づけた。同社は2002年から、2年間に渡って他社が生産したドラム式洗濯機を発売した経緯があった。

 業界最大直径60cm、容量75Lのビッグドラムを採用することで、洗濯時には衣類がドラムの上から下へと落下する距離を長くし、しっかりとした叩き洗いができるようにした。また、乾燥時には、衣類などが絡まず、広げて乾燥させることができるため、しわを抑え、上質な仕上がりを可能にするという。洗濯容量は9kg、乾燥容量は7kgとなっている。

 ドラム式で問題となる振動対策については、脱水起動時に大きくなる振動と、脱水定常時の小さい振動の双方に対応するため、サスペンションに新方式を採用した。バルブでオイルの通る孔を制御する内部構造としたツインアクションサスを搭載。さらに、衣類の片寄りで起こるアンバランス時に、中の液体が片寄りと反対側に移動することで振動を抑制する5重流体バランサー、ドラムの前後に取りつけた2つの振動センサーによって、衣類の片寄りによる振動の大きさや振動の方向を高い精度で検出するダブル振動センサーという低振動化技術を採用。従来機種に比べて、定常回転時の振動を約75%低減。洗濯時には29dB、脱水時には38dBという低騒音も実現したという。

 ツインアクションサスは、日立製作所オートモーティブシステムグループおよび機械研究所と共同開発。自動車のサスペンションの技術が応用されている。

 「ドラムサイズを3割大きくすると、振動は2倍以上になる。しかも、それを薄型の筐体のなかに入れた。苦節数年の開発努力によって、実現できたもの」(石井氏)としている。


日立が従来投入していたドラムは、直径47.5cm、57L(左)。これを直径60cm、75Lとした 【動画】従来機種との比較。ビッグドラムでは衣類のの落下距離が長くなったため、たたき洗いの効果が向上したという(WMV形式、約1.1MB)

右がビッグドラムで乾燥させたシャツ。左の従来機種で乾燥させたものよりも、しわが少ないのがわかる
低振動化を実現する各種技術

 また、洗剤溶かしと洗剤水シャワーを1つのポンプで実現する2Way循環ポンプを搭載。洗剤溶かし機構で作られた活性化洗剤液を繰り替えし、むらなく洗濯物に浸透させるナノミセルシャワーによって、洗浄力の向上と洗濯時間を短縮。9kgの洗濯を約49分で終了する。

 「ドラム式は洗浄力が悪いというイメージがあるが、これを覆す洗浄力を実現した」という。

 水を使わずに、スーパーナノチタン消臭乾燥フィルターと温風による除菌で、衣類をリフレッシュする消臭除菌コースも用意した。

 また、高速遠心ブロー、2段階水冷除湿式乾燥によって、乾燥時間も短縮。7kgの洗濯物を洗濯から乾燥まで、従来比の半分となる約165分としている。

 さらに、ドラム式の特徴である節水に関しても、標準使用水量を業界ナンバーワンとなる77Lとしたほか、洗濯から乾燥まで風呂の残り湯を最大限に活用する「湯効利用」機能を搭載。洗乾お湯取りポンプを採用した「湯サイクルエンジン」により、洗濯運転時だけでなく、乾燥運転時の水冷除湿用冷却水にも残り湯を使用する。これにより、洗濯から乾燥までの水道水使用量が、バケツ約1杯分となる20Lで済むという。

 「年間では、お風呂約310杯分の節水が可能になる」としている。

 また、すすぎには、残り湯を使うお湯取り注水すすぎと、最後の仕上げに水道水を使う清水すすぎの2つを選択できるようにした。

 ビッグドラム BD-V1では、丸みを帯びたデザインを採用するとともに、洗面台と並べておける奥行き60cmと薄型にした。プラチナ、ガーネット、シャンパンの3色が用意されている。

 本体サイズは、735×600×1,037mm(幅×奥行き×高さ)。運転音は、洗浄時が29dB、脱水が38dB、乾燥が41dB。


上部に設けられた「湯サイクルエンジン」 洗面台と同じ奥行き60cmの薄型を実現した

ビッグドラムと日立アプライアンス 家電事業部長 石井吉太郎常務取締役
 日立アプライアンスの石井氏は、「ドラム式の弱点であった長時間、振動、洗浄力といった問題点をすべて解決した。今回の製品では、基本機能の強化という根本に戻り、ビートウォッシュで高い評価を得た技術、ノウハウをふんだんに盛り込んだ。ドラム式の常識を超えたドラム式ともいえる自信作ができあがった」と語る。

 なお、同社では縦型のビートウォッシュも継続販売する考えで、「日本の家庭で長年使い慣れた形や、日立独自の方式による洗浄力を重視するユーザーにはビートウォッシュ。一方、乾燥頻度が多く、とにかく節水したいというような人にはビッグドラムを選択してもらえるようにする。トップオープン型のナンバーワンと、フロントオープン型のナンバーワンを目指し、両方をあわせて市場全体の2割以上のシェア獲得を狙う」(石井氏)としている。






お問い合わせ先
  お客様相談センター
  TEL.0120-3121-11

URL
  日立アプライアンス株式会社
  http://www.hitachi-ap.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2006/11/1109a.html
  製品情報
  http://kadenfan.hitachi.co.jp/wash/release/200611/index.html


( 大河原 克行 )
2006/11/09 17:40

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