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左から「SJ-HL40M」、「SJ-HL37M」
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シャープ株式会社は、マンションサイズの冷蔵庫「(冷⇔温)愛情ホット庫 SJ-HL」シリーズ3機種を、10月27日以降順次発売する。価格はいずれもオープンプライス。店頭予想価格は、定格内容積365Lの「SJ-HL37M」が160,000円前後、401Lの「SJ-HL40M」が180,000円。
-17~60℃の範囲で温度を設定できる切替室「愛情ホット庫」を備えた冷蔵庫。従来モデルでも、400L以上の大容量クラスには、すでに愛情ホット庫搭載モデルがラインナップされていたが、マンションなど集合住宅の冷蔵庫設置スペースに合わせた幅60cmのいわゆる「マンションサイズ」の製品としては、初の愛情ホット庫搭載機となる。
マンションタイプは本体寸法が小さく、内容積も制限されるため、従来機種では、愛情ホット庫の搭載は見送られていた。「SJ-HL40M」では、ユニットの小型化や壁を薄くするなど、設計を見直したことで、従来機の365L機とほぼ同じ設置面積で、定格内容積を401Lまで拡大した。これにより、23Lの愛情ホット庫の搭載が可能になった。
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左から「SJ-HV51M」、「SJ-HV47M」、「SJ-HV42M」
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愛情ホット庫は、55/60℃で温かい料理を保温する機能をはじめ、冷凍機能、冷蔵機能や、冷気を吹きかけてあら熱を取る機能などを備えた切替室。従来機では、保温時に上からのみ、温風を吹きかける構造になっていたが、新機種では輻射熱を利用し、下からも温める「ハイブリッド・ヒーティングシステム」を採用した。
下からも温める構造にしたことで、食品の乾きの原因となるファンの風量を削減。乾燥に弱いビタミンCの損失が約40%低減したほか、水分減少量も従来機比で約半分になったという。また、愛情ホット庫を使った解凍機能を使用した際も、食品にムラなく熱を加えることが可能で、生肉などを痛めずに解凍できるとしている。
また、冷凍室や野菜室のケースのデザインを見直した。壁面の傾斜をなくし、ケースの形状をぎりぎりまで直方体に近づけて、約4L、容積を向上させた。
このほか、マイナスイオンを利用した除菌・脱臭機能「除菌イオン」、左右どちらからでも開けられるドアなどを搭載する。
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女性でも最上段に手が届きやすいという「SJ-HL37M」
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マンションタイプで、定格内容積365Lの「SJ-HL37M」は、薄壁化、小型ユニットで節約したスペースを、定格容積のアップではなく、本体の高さを低くすることに振り分けたモデルとなる。
「SJ-HL40M」の本体サイズは600×641×1,795mm(幅×奥行き×高さ)。
同時に、マンションタイプではない、400L超の大型冷蔵庫3機種も発表された。幅685mm、定格容積416Lの「SJ-HV42M」の店頭予想価格は200,000円前後。フレンチドア(観音開き型)で、465Lの「SJ-HV47M」が220,000円前後。フレンチドア、506Lの「SJ-HV51M」が240,000円前後。いずれも、マンションタイプの新機種同様、「ハイブリッド・ヒーティングシステム」を採用した「愛情ホット庫」を搭載する。
なお、消費電力は「最後の調整中」としており、発表時点では、公開されていない。
新製品の企画にあたった、同社 電化システム事業本部 冷蔵システム事業部 商品企画部長の阪本実雄氏は、「都心部を中心に、マンションの需要が高まっている。そのなかで、マンションサイズであっても高級な製品が欲しい、というニーズがあった。制限のあるサイズの中で、断熱材の改良や基板の小型化など、内部を見直して、容積を増やし、“愛情ホット庫”を付けたモデルを開発した」とその開発経緯を語った。
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左右両方で開く「どっちもドア」
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左開き時
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直接、冷気を庫内に吹き付けずにパネルを使って間接冷却する仕組みを採用
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左側が「愛情ホット庫」
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操作はダイヤルとボタンを組み合わせたインターフェイスで行なう
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最下段の冷凍室
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形状を直方体に近づけて、容積効率を上げた
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左が従来機の愛情ホット庫で保温した肉。右が新機種。新機種の方が、うるおいを保っている
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ユニットの小型化により、同じ設置面積の従来機より、ペットボトル16本分、容積が増えている
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シャープ 電化システム事業本部 冷蔵システム事業部 商品企画部長の阪本実雄氏
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■URL
シャープ株式会社
http://www.sharp.co.jp/
ニュースリリース
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/060929-a.html
( 本誌:伊藤 大地 )
2006/10/02 00:02
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