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家電製品ミニレビュー
三洋「eneloop air fresher」

~持ち運びのきく空間清浄機
Reported by 本誌:伊藤 大地

eneloop air fresher
 ニッケル水素充電池を軸に、充電できるカイロ、充電できるアンカ、太陽光発電を使った充電器と、「充電して繰り返し使う」ということをコンセプトにした、eneloopの製品群は、2007年度のグッドデザイン大賞を受賞し、今や三洋を代表するブランドに成長した。

 そのeneloopブランドから新しく発売されたのが、今回紹介するポータブル空間清浄機「eneloop air fresher CAF-VW10TG」(以下、CAF-VW10TG)だ。希望小売価格はオープンプライス。Amazon.co.jpでの購入価格は29,800円だった。

 なんといってもこの製品の最大の特徴は、リチウムイオン充電池を内蔵し、コードレスで使用できること、そしてコンパクトで持ち運びが効くことにある。本体サイズは74×64×175mm(天面直径×底面直径×高さ)で、500mlペットボトルを一回り大きくしたくらい。机の上、クルマの中などはもちろん、カバンに入れて運ぶことも不可能ではない。

 デザインはホワイト基調のシンプルなボディに、青色のアクセント、というeneloopシリーズ共通のテイストだ。本体自体は樹脂製だが、マットな質感でしっとりとした手触り。ディスカウントショップで販売されているような、安価な卓上加湿器とはひと味違う。


製品パッケージ
三洋が提唱する「Think GAIA」に基づいた製品群に含まれる。内箱にはその概念を説明する文章が描かれている
製品本体には「eneloop」の文字が

500mlのペットボトルと並べたところ 直径はペットボトルより一回り大きい 本体重量は464g。持ち運ぶのが苦にならない重さだ

本体背面
本体上部

 ところで、なぜ「空気清浄機」でなく、「空間清浄機」なのか、不思議に思う人もいるだろう。実際に試す前にまず、この空間清浄機という製品の位置づけについて、簡単に説明しておきたい。

 現在、輸入品など一部の例外を除くと、「空清浄機」と呼ばれる製品はファンを回して空気を取り込み、フィルターなどで濾過し、再度、室内に吹き戻す機器のことを指す。

 それに対して、このeneloop air fresherは空気を取り込んだり、濾過する機能はなく、「空気清浄機」を名乗っていない。空気を取り込む代わりに、空気中に浮遊するウイルスや菌、花粉などを抑制する効果のあるミストを放出することで、部屋の空気をきれいにしようというアプローチの製品だ。

 もともと、自動車の中で利用する製品として開発された経緯もあり、基本的には自動車内や個室で力を発揮する製品だ。一般的な空気清浄機のように、リビング全体の空気を浄化する用途には向かないので、その点には注意が必要だ。

 さて、製品そのものの話に戻ろう。

 使用前の準備は充電と、ミストの元となる水をタンクに補給することの2つ。充電時間は約5時間半。パッケージにはACアダプタとシガーソケット用のアダプタ、充電台が付属する。充電台があるおかげで、ACアダプタを直接、本体に差し込まなくても済むのは手間の面でも、見た目の面でもありがたい。


パッケージにはACアダプタ、充電台、シガーソケット用のアダプタが付属する 本体背面にはアダプタ差し込み口がある。が、充電台があるのでここに差し込む必要はない 本体にアダプタを差し込んだところ

充電台
充電台に本体を設置した様子

 次に、水を補給する。本体底面部分がそのまま水タンクになっている。本体を握りながら、そこの部分を回転させてやると、タンクが分離する。このタンクに、水道水を目安線まで入れ、本体と組み合わせたら準備完了だ。


給水タンクは本体底部に設置されている 給水タンクのFULLという線まで水道水をいれる

 本体上面全体が電源スイッチになっており、ここをひねれば、小さな穴からミストが吹き出してくる。電源を入れると、本体正面がLEDで青く光る。上面全体がスイッチという発想、スイッチをOFFにすると穴がふさがり、ONにすると穴が開くといったギミック、ぼわっとやわらかに光るLEDなど、随所に細かいこだわりが感じられる。


本体の上面全体が電源スイッチになっている。ここを回すと電源が入る仕組み 電源をいれると内部のLEDが青く光る 暗い場所で運転している様子

【動画】ミストが放出される様子(WMV形式,442KB)
 タンクの中の水は超音波式の加湿器と同じように、放出されるミストには目で確認できる。超音波式の加湿器と同じように、熱くないので手で触れても問題はない。動作している様子を見ていると、加湿器としても使えるように思えるが、タンクの容量は90ccでこれを放出するのにおよそ約5時間かかる。つまり、1時間あたりに放出される水分はごく少ないので、加湿器の代わりにはならない。

 放出されるミストは、三洋電機の電解水技術で生成されたもの。この技術の詳細については、たびたび触れているのでここでは省くが、ごく簡単に言うと、水道水の成分から、ウイルスや菌類、ニオイ、花粉などを押さえ込む物質を作り出し、放出するというものだ。


本体の側面には運転切り替えスイッチがついている
 動作モードは弱と強の2種類がある。強は連続運転、弱は間欠的な運転という感じだ。加湿器と違い、加湿しすぎる心配はないので、よほど狭く、閉めきった場所でもない限り、強を使ったほうがよさそうだ。

 ちなみにメンテナンスは吹き出し口の掃除と、本体内に入っている吸水棒の交換の2つの作業が必要。いずれも長期間使用して、性能が落ちたときが掃除のタイミングとされており、日常的に行なわなければいけない作業はない。吹き出し口を掃除するクエン酸の薬剤や綿棒といった、メンテナンスに必要なモノがはじめからパッケージに入っている点も好感が持てる。


同封されているメンテナンスセット。左からクリーニング液、綿棒、給水棒 クリーニングキットの説明書

動作音がほとんどしないのでオフィスでの使用にも向く
 さて、ミストそのものの効果は、すぐに体感的にわかるものでもないので控えるが、モノとしては、とにかくさりげないところがよい。まず、なんといってもファンやモーターがないおかげで、動作音がしない。赤ちゃんが眠る部屋に置くのも良さそうだ。

 また、持ち運びもしやすく、デザインも目立ちすぎないので、会社に持ち込んでもヘンな目で見られることはないだろう。

 用途によってとらえ方も変わるだろうが、「強」モードで実測4時間を超えるバッテリ寿命も、十分と言えるのではないか。たとえば、普段は机の上で使い、家族で映画を見るときは、リビングに持ち出してソファの脇に置く、なんて使い方でも十分対応できる。


【モードごとの動作時間】
動作モード電源アダプタ接続時バッテリ使用時
約3時間約4時間
約4時間約4時間40分


 ハードウェアとしての完成度や、製品の質感は高く、不満はない。価格あたりの性能や、「花粉をガンガン吸い取って欲しい」という発想で買い求める製品ではないので、あとは、「持ち運べる」「デザイン」「エネループ」といった、この製品のコンセプトに共感できるかどうかだろう。





URL
  三洋電機株式会社
  http://www.sanyo.co.jp/
  製品情報
  http://www.sanyo.co.jp/eneloop/lineup/fresher.html
  空気清浄機関連記事リンク集
  http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/air.htm

関連記事
三洋、ペットボトルサイズで持ち運べる空間清浄機「eneloop air fresher」(2008/02/18)



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2008/03/03 00:10

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